小寺一矢弁護士のコメント
 当日は、どのような進行になるか、何の予断も抱かず出席しました。
 おそらくは、患者さんとドクターとの本音の対話が聞かれ、我々弁護士が出る幕はないだろうと思っていました。そしてそのように進んでいったと思います。
 第一回でもあり、総論的なお話が多かったように思いますが、会場内のドクターからの具体的な提案等、第二回目へ向けて少し進むべき方向が見えだしたと思います。
 小さい芽かもしれませんが、不毛の懐疑・不毛の争いを避けられる一助になればと思っています。

畑山和幸弁護士のコメント
 多数の方々が出席されたことに驚きました。
患者さんの中に医療に対する不信感が深くくすぶっていることの
現れなのでしょう。
今の医療を取り巻く種々の問題の発現は、医療がもつ
本来的な限界、医療制度に内在する要因、
現場の医療従事者の力量と個性、患者側の姿勢等が
複雑に絡み合った結果なのだと思います。
したがって、どれも一筋縄で解決できない問題ですが、
改善に向けて微力ながら後押しが出来ればと願っています。


高島 舞弁護士のコメント
 医療問題について、我々は、既に患者さんとお医者さん・
病院との関係が壊れてしまった場面において関わることが多く、
患者さんの疾病と闘うため互いに協力するという本来の関係を維持する、
という視点はある意味なかなか得られないところがあります。
今回は、大変勉強になりました。
 今後は、具体的に、例えばインフォームド・コンセントについて、
「何故その治療が必要なのかを説明することが重要」との趣旨の
御発言が会場の方からありましたが、どのように実現するべきか、等、
法的な観点からお手伝いできればと考えております。

川端一永 医師のコメント
 本当に医療のことを勉強に来られている方もいれば、苦情だけを言いに来られている方もおり、前半司会をしていて大変辛い思いもした。この会は始まったばかりなので、今後どのような展開になっていくは、今のところ明言できない。1回、2回と、みんなで意見交換をしながら新しい道を模索していきたい。アンケートの結果より6〜7割程度の人が第1回目の勉強会を満足として下さっているがご祝儀を下さっただけで、次回以降もっと綿密な打ち合わせをして進めていこうと思っている。
 医療現場で、変わらねばならないのは医者だけなのだろうか。患者さんの権利が叫ばれるようになり、急に患者さんが自分の権利だけを主張しようとしてもうまくはいかない。医者と患者さんの歩み寄りなくして良い結果が生まれるはずがない。
 人間と人間が初対面の場合それなりの礼節が必要だ。なにも医者が偉いのではないので敬ったりする必要はないが、初対面の人間同士最低限の礼節なくして相互理解はあり得ないというのが私の持論であるし、第1回目の勉強会を終えたあともその気持ちには変わりがない。