8月19日(日)の第1回勉強会のご報告

 医療塾の第1回勉強会が平成13年8月19日(日)の13:00〜16:00まで3時間にわたって千里中央の大阪府千里ライフサイエンスセンターにて行われました。
 当日は、一般参加者159名、パネラー9名(弁護士3名、医師4名、患者さん側2名)により、医療に関する激論が交わされました。
もちろん、医療問題への発言だけではなく、当日の進行にだけに苦情を言われた方もおられますが、医療塾に対する苦言も真摯に受け止め、改善していきたいと思っております。
ご参加下さった多くの方々にお礼を申し上げ、今後とも頑張って開催していきたいと思います。

当日参加者からのご意見

・健康は、自らが守るべきものである。医療の勉強をしてこそ、医者や医療機関を有効に使うことが出来るし、コミュニケーションがうまく取れる。自分の身体は、自分で守るつもりで勉強する必要がある。
(パネラーから:本当は、患者さん側ももっと勉強して、病気や医療についての知識を持てるなら理想であるが、本来はもっと医者が医療知識のない患者さんにも理解できるように優しい言葉で話すべきである。)

・鼻閉感や喉の詰まり感が出たので病院を受診したが異常がないといわれた。しかし症状が取れないので何回も検査を受けたところ、6ヶ月目に咽頭癌だといわれた。また手術や術後の治療についての説明もほとんど受けていないので、医者に対して不信感を抱いている。
(この患者さんは、咽頭という発声に関する部分が病気で犯されているため、うまくしゃべれない方だった。それなのに会場からいつまで話をしているのか!何を言っているかわからない!等という罵声が飛んだ。同じ病気で苦しむ患者さん同士なのにどうして避難し合うんだろうと、とても悲しかった。自分の司会者としての能力のなさを反省した。最後までしゃべってもらいたかったが、ご本人が躊躇されたのか途中でやめられてしまった。私の責任です。本当に申し訳ありませんでした。)

・長い期間医療機関に通っているが、医者のおごりを感じる。平等であるはずの医者ー患者関係が、上下関係になっているのはおかしい。
(なぜ、医者ー患者関係などという言葉が出るのだろうか。人間対人間である以上は、当然お互いの人権を尊重することからはじまるのだと思う。医者も自分の方が上、と思うのは間違いだし、患者さん側も礼儀の知らない人もいると思うし、お互いに歩み寄る必要があるのでは。それが出来ていないから、それを改善していきたいから「医療塾」の勉強会を行っていきたいと思っているのです。)

・ご主人が受けておられた処置に対する説明がなされていなかった。
(患者さんには、説明を受ける権利があるし、医者は説明をする義務があると思います。医者は、医療については素人である患者さんが、少しでも理解しやすいようにと努力して説明をしているが、専門的な難しい話をいくら優しい言葉にして話そうと努力しても限界がある。そこで患者さん側にもある程度の勉強をしてもらい、ある程度の知識を持ってもらえば、理解してもらえることも多いのではないでしょうか。この点も医療塾が行っていきたい部分です。)

・インフォームド・コンセントは、何のために行うのだろうか?
(インフォームド・コンセントは、患者さんにこれから行う医療がなぜ必要なのか(必要性)、これから行う医療の危険性(危険性)、これから行う医療の具体的な方法(内容)の3点を最低限行わなくてはならないとされています。これが出来ていないところにも医療における問題点があるのではと考えます。)
など多くの意見が交換されました。